ウルグアイのムヒカ大統領の素晴らしいスピーチはSNSでシェアされている。彼はリーダーでありながら足るを知る生活を実践し、我々に地球で人類が共存し合うためにどうすればいいのかということを教えてくれている。メンターのような存在だ。
ムヒカ大統領は小さくて安いワーゲン車(約20万円)に乗っているようだが、最近になってアラブの富豪が100万ドル(約1億円)での購入の申し出をしたようだ。
地球の裏側ニュース サンプル研究所:ウルグアイ・ムヒカ大統領の自家用車(87年式)に100万USドル購入オファー
記事によると、大統領は一度は購入の申し出を気にしなかったが、購入希望者が他にもいたので売却を真剣に検討するようになったそうだ。大統領らしいのは売却されたらウルグアイのために寄付するそうだ。貧困層のために使うのだろう。
僕は、首都であるモンテビデオ(Montevideo)と避暑地であるプンタデルエステ(Punta del este)に行ったことがある。
モンテビデオは首都とは思えないほど小さくて、人もそれほど多くない。平日の日中から公園に人が集まり、ダラダラしていてお店も昼を過ぎないとほとんど開店していなかった。土日はほとんどクローズだった。消費を刺激するようなものがほとんどない。そもそも裕福な国ではないから欲しいものがあっても買えない。「貧乏は嫌だけど食べて行けているしまあいいか」という感じだ。
一方、プンタデルエステはビーチ沿いに高層マンションが立ち並び、多くのヨットが海に置いてある。街を歩くと高級な服飾品が並んでおり、ナイトライフも充実し、消費を促す仕組みになっていた。物価も高かったし。
対称的な2つの場所があり、リーダーが足るを知る生活を実践する国。不思議だが、バランスがとれた国だと思う。モンテビデオとプンタデルエステはバスで2時間くらいだから、行ったり来たりすると自身の心身のバランスがとれる。小国で、少し街を離れると草原や木々が広がるのもいい。
足るを知る生活というのは清貧は美ではなく、バランスがとれた生活のことではないか。情報過多の世の中では、近くに対称的な場所があることは健康で生活するために大事なことなのかもしれない。
※ムヒカ大統領のビートル車。かわいいですね。