百姓日記

百姓をやるために田舎で生活しています。

定住することへの不安

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<定住、放浪、農業>

20代の間国内外問わず放浪していた。外野からみれば色んな場所に好きなように行っているようにみえるのかもしれないけど、苦しかったことのほうが多かったので当時に戻りたいとは思わない。

30歳前後くらいから定住をする生活というか、雇われず自分で食べていく生活をするため田舎に帰り、便利屋をしてド素人のまま農業をすることになった。その間ほとんどどこにも行かなかった。もちろん旅らしい旅は一切していない。農業をやっているとき、身体はきつかったけど、それなりに充実感があったので自分には向いていたのだろう。

やめた理由は、一つ2つじゃないけど、このまま同じ土地で死ぬまで定住することへの不安があった。どうしても農業をすると土地、畑と田んぼが「職場」になるので、年間を通じて管理することが必須になる。土地を管理するのは、田畑を耕し野菜を植え育て売るだけではなくて、水の管理など一人ではなく共同で管理しないといけないことが多々ある。そうすると、農村共同体にコミットして、共同体の一員として振る舞うことが求められる。

耕作放棄地は増え続け農業平均年齢は70歳、誰もやらない産業だから、新規就農して「俺はこの土地を守るんだ!」の高い意識がなくても、放棄地は山のようにあるので就農先で問題を抱えて引っ越しても困らない。やめたとしても何も問題なく生きているける。ただ、自ら草刈りをして土をつくり野菜を植えて畑を管理し、地域の老人たちに技術などを教えてもらい受け入れてくれた土地を簡単に手放すことはできない。だから野菜を植えることはしなくても、最低限草の管理はしている。草の管理だけなら頻繁に畑に行かなくてもなんとかなるから。

<複数拠点>

農=定住と旅=非定住を両立させる手段として、田舎を行ったり来たりすることで実現できないかを実験中なわけだ。もう一つの拠点探しが難航しているので、軸を変えてやっていっている。どうなるかわからないが、やらないことにはわからないので、自分のペースでやっていく。先が見えないことへ挑戦しているわけだから失敗は前提としてあるし、失敗しても何回もまたやる。

"最後まで踊り続ける"

Aghali