百姓日記

百姓をやるために田舎で生活しています。

田舎の暗黙のルール

私は、田舎で生まれ、高校まで田舎で育ってきた。高校を卒業するまで、違う世界があることを肌で感じる機会はほとんどなかった。田舎には田舎のルールがある。明文化されたものでなく、長年積み重ねられた暗黙のルールだ。

高齢者と接すると、そのことが分かる。例えば「おかえし」。田舎の高齢者は人から何か受け取ると、受け取ったものと同じ価値があるものをおかえしする。これが「結」だ。だから、こちらが何かあげようとしても受け取らない。逆に、あげることはする。テレビで田舎のおばあちゃんが都市からきた若いタレントに、これでもかとご飯をふるまう場面が、まさに「結」。メディアはほほえましく伝えるけど、田舎の高齢者たちは違う視点でみているのだ。

だが、世代が下がるにつれ田舎のルールは消滅している。人口流出が止まらず過疎化していることが最大の要因だが、若者は田舎で生まれ育っても田舎ルールが分からないことがある。私も、高齢者が「あーだ、こーだ」と言っても理解できないことが多い。

都市から来た20代の同世代は、田舎ルールが分からないから、トラブルになることがある。ずっと田舎で育ってきた人はトラブルになっても、自分の意見を言うコミュニケーションを知らないので、他者を信頼せず、助け合うことはしない。一方、田舎ルールを知らない人は、トラブルをそんなに引きずらないので、健全な関係を築ける余地がある。

20代、30代で田舎に移住したい人・移住した人は増えている。もし、移住した場所で長年住む高齢者たちとトラブルになっても気にしないことだ。彼らに、変化を求めるのは無理だし、期待することはできない。でも、少しだが理解を示してくれる高齢者はいるので、過度に不安にならなくてもいい。

適度な距離感が大事かな。