4月になって暖かくなったから、ナスやトマトといった夏野菜を畑に植えようと苗を買っている家庭菜園のみなさん!今年は種から育ててみませんか?
今日は4月11日ですが、まだ全然間に合います。種から育てると愛着が湧きますし、没頭することで気持ちのいい疲れを感じることができますよ。一応、僕はプロとしてトマトを育てた経験があるので参考になると思います。それではやっていきましょう。
[種の準備]
きゅうり、ミニトマト、モロヘイヤ、空芯菜、オクラ、キャベツ、レタス、ズッキーニ、冬瓜を買いました。キャベツとレタス以外全て夏野菜です。種はすべてホームセンターで調達しています。きゅうりなどは種類がたくさんありますが、安い種で十分発芽しますし問題はありません。
種苗会社のタキイなどからネットで購入する方法もありますが、普通にホームセンターで揃いますので、ネットは特殊な種を買うときに使うといいでしょう。
[種まきの道具で必要なもの]
- 育苗箱
- ポット
- 土
これだけで十分です。
写真の育苗箱は水稲で使われていますが、僕は1000本単位で育苗(苗を育てること)をしてこちらのほうが安いので使っていました。ホームセンターでも売っていますが、おそらくこんな感じの穴あきのやつを家庭菜園では使うのではないでしょうか。
値段高いし、水稲用だと一つ100円くらいで売っているので水稲用をおすすめします。
土も色々な種類があってどれがいいか迷うと思いますので、育苗土や培養土と書かれたものを購入してください。
僕は、リッチソイルにしています。ここからピートモスなど配合して土をつくっていく人もいますが、これだけで十分発芽するので問題ありません。
また、地域によって種類が違うのでわからないときは店員に「種まき用の土はどれがいいですか?」と聞いてみてください。
[ポットに土を入れ種をまく]
ポットに土をいれて、育苗箱のなかに入れていきましょう。
この種はオクラ。オクラは育苗せず、畑に直接巻く”直まき”でもできますが、苗をつくったほうが確実に育ちます。大根や人参といった根っこを食べる野菜以外は育苗したほうが楽です。ほうれん草などの葉物も直まきでできますが、一手間かけることにより確実に育ちます。
[水をあげる]
育苗箱から水があふれるくらいたっぷり水をあげてください。写真だとジョロでやっていますが、コンクリートをつくるときに使うトロ箱に水を張り、その中に箱ごといれるのもありです。
種をまいて水をあげたら、ネットしておきます。この青いネットは防風・防虫ネットです。トンネルせずにべたがけしてます。発芽してきたらトンネルしてあげます。
[片付け]
土が余ったら口をしっかりロープでしばっておきましょう。乾燥すると土の肥料分がなくなるので使えなくなります。保管場所は冷暗所が理想です。
[管理の仕方]
時期や地域によって違いますが、僕の地域では4月中旬くらいだと夜温が5度くらいまで下がることがあります。夏野菜は言葉の通り気温の高い夏にできる野菜たちです。温度が低いと発芽しない、発芽しても成長せず軟弱な苗ができてしまう場合があります。
健全な苗をつくるためにも天気予報をチェックし、夜温が一桁になるときは上から農業用のポリビニールをかけてあげましょう。育苗箱も板やコンテナ、箱を利用して地面より高くすると冷気があたりません。
また、気温が安定して高温になってきたら、虫がやってくるのでトンネルをして防虫ネットをかけると虫食いにやられる可能性が減ります。
[番外編]
育苗は簡単にみえてとても奥が深いです。作物ごとに育苗のやり方を変えるのは普通なので、覚えのは時間がかかります。番外編では作物ごとの育苗のやり方、道具を紹介していきます。
- これは72連結のポット。一つの穴が大きくて土が多く入るため、根をしっかりはらせたい野菜に使います。代表的なのはキャベツ。
- キャベツの種。青いのは元々ではなく、種を見やすくするために種苗会社がコーティングしているため。
- 育苗箱に直接土をいれて、筋をつくってそこに種をまく方法。ナスやトマトはこれでもいけます。土を入れてきれいに土をならして平らにして、手で土を軽く鎮圧してから筋をつけるといいです。この筋の付け方はだめですね・・・。もっと丁寧にやらないと。種の置き方も適当すぎる>_<。性格がでますな。
キャベツは今回はじめてやってみたけど、土の量が足りないから発芽しないかもしれない。
- 128連結のポット。これは空芯菜やモロヘイヤ、葉物いけます。土を節約できるのがいい。プロが使うトマト苗は基本的に128ですね。
あと200連結のポットもあります。僕の場合ほうれん草は200で種まきします。普通の慣行農家はほうれん草の場合、播種機といって種をまく機械で直まきするからしません。
- 写真はありませんが、種をポットに規格にあった播種する機械にいれて穴にあわせていれると一瞬で種まきが終わる機械もあります。youtubeでいい動画みつけたのでリンク貼っときます。
- 覆土(種をまいたあと上にかぶせる土)は、育苗土をそのままかけるやり方、鹿沼土、もみ殻、もみ殻くん炭を被せるやり方があります。野菜の用途によって覆土の土も変えます。理由は色々あるのですが、実際にやってみてうまく発芽して生育したから変えているのが一番の理由です。覆土一つとっても奥が深い。
最後に今日まいた種たちです。
「よくなる君」とかふざけた名前ですよね。農業は、黒丸くんやパオパオといったふざけた名前ばっかり。笑えるけど。
種のかたちも不思議だ。
種まきもそうですが、農業に正解はありません。様々な方法を実践して自分なりの答えをみつけることが大事です。個人的には、実践して答えがみつかる過程と答えがみつかったあとが農業の醍醐味です。
野菜つくって見ましょう!!
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