ナスを温床と育苗器を使わずに発芽させる
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野菜本とネットでナスの育苗について調べると発芽に20度~30度必要とされている。2月中旬に播種すると人工的に温度を上げてやる必要がある。そのために温床か育苗器を使って発芽させるよう書かれている。
温床は落ち葉や鶏糞など有機物を混合する際に発せられる発酵熱を利用して育苗する。育苗器は電線が下に敷かれているものの上に育苗箱を置くタイプや、大型冷蔵庫のような中を温度調節できその中に育苗箱を入れるタイプが一般的。
プロの苗専門の業者は温度、湿度、潅水、追肥に至るまで機械調節するから農家がやる育苗とはスケールが違う。
今回は温床も育苗器も使わずになす(夏野菜)を発芽させようと実験している。
どのように育苗しているか説明しよう。
まず、育苗箱はホームセンターで売っている底が深いタイプを使っている。
米の育苗で使う底が浅くて横に広いタイプを使うときもある。
経験上、小型&底が深いほうが土量が多くなり発芽しやすいのでナス科は35型の育苗箱を使う。ペーパーポットやセルポットを使って育苗する人もいるそうですが、ナス科に関して僕は使ったことないです。
育苗床土は大分県佐伯市にあるサンテツという会社の「リッチソイル」を使っている。
多分大分県でしか販売されていないのかな?ちょっとわかりません。黄色が目印だからわかりやすい。コメリ、サカタ、タキイなど育苗の土は色々試した結果リッチソイルが一番発芽と生育が良かったので使っている。何種類かの土を配合し水を足して水分量を調節してから使う農家もいる。僕はなにもせずそのまま使ったほうがうまくいっているので調合することはしない。
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35型の育苗箱にリッチソイルを箱の9割程度まで入れ土をならす。筋まきするために筋を細い棒を使ってつける。その後播種していく。
播種後の覆土はバーミキュライト、もみ殻くん炭、鹿沼土を使ったこともあるが、今回はリッチソイルで覆土することにした。覆土に関してはまだどのやり方がいいのかわかっていない。作物によって変えているとしか言えない。
覆土が終わったら水を溜めておいたトロ箱に育苗箱を浸し、土全体に水が行き渡るまでつけておく。ジョロでたっぷり潅水する方法もあるが、種が浮いてきてくるのが嫌なのと均一に水が行き渡らないのでドブ漬けにする方法でやっている。ちなみにトロ箱はこんなやつです。
ホームセンターにいけば1000円くらいで売っている。育苗土を入れたりもできるので便利ですよ。
水が全体に行き渡ったら濡れた新聞紙を上に置き並べて置く。新聞紙は湿度を一定に保ち乾燥させないようにするため使う。
温床と育苗箱をつかないので違うやり方で保温しないといけないわけだ。下に厚手の絨毯を二つ折りにして敷きその上にナスを置いた。下からの冷気予防。そしてダンボールを使ってアーチを組みトンネルにする。保温資材で不織布のパオパオをかけ、その上から0.1ミリのビニールを2枚かける。お尻には冷気を防ぐため絨毯で密閉して重りをおいた。
これで発芽するのかはわからない。日中は25度、夜間は15度を保てればだいたい3日で発芽する。このやり方だと発芽日数は1週間じゃ無理だろう。おそらくはやくて10日、遅くて2週間以上はかかると予想している。気温が高くて晴天が続けば発芽するだろうが最近は曇天で気温が低い日が続いているのでまったくわからないとしかいえない。ダメだったときのリスクヘッジとして種は購入しているのでなんとかなるだろう。そのときはお腹に種を仕込んで発芽させてから播種します。
※ハウスの中で育苗していることを前提として書いています。