百姓日記

百姓をやるために田舎で生活しています。

子どものときから職業に就きたいと思ったことはなかった

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City of London - Skyscrapers

<世界の大スターになる>

先日家の片付けをしていたら、小学校のときの卒業文集がでてきた。同級生の詩集みて笑ったり、友だちへのメッセージ見てとても懐かしい気持ちになった。

自己紹介の欄に「将来の夢」があった。パティシエや野球選手(20年前はサッカーよりまだ野球が人気だった)、歌手といった子供らしい夢ばかりだった。そんななか、自分の項目をみてみると、

世界の大スターになる

と書いてあった。うーむ、ビックな夢・・・。スターでも笑えるのになんで「大スター」にしたのかな。

それが今では30歳を超えてもブラブラしているオッサンだ。ワハハ!!

<スターが象徴するもの>

なぜ将来の夢をスターにしたのかは覚えていないが、将来の夢=職業ではなかったことは覚えている。

今でも同じで、夢はなんですかと聞かれたら、職業を答えることはない。

今なら「行きたいところにいつでも行きたい」」「己の精神を高めたい」と答える。

まあこういうことを言うと、中二病とか30を過ぎたオッサンが何いってんの?という輩がでてくる。ネットだけじゃなくてリアルでも言われるが、相手にするだけ無駄なので相手にしない。

小学校は「スター」、大人になってからは「行きたいところにいつでも行く」、どちらも抽象的で具体性はない。

ただ、僕にとっては両方とも同じ意味だ。

どういうことかというと、夢は職業ではなく生き方のことを示しているのだ。

中田英寿は元サッカー選手のスターだが、職業で彼を判断したりしない。三浦知良が中田が何をしているかと聞かれたら、「中田英寿をしていますと答える」と言っていた。

実際、ヒデは日本酒の販売をアピールしているのは知っているが、実業家ではなくて何の枠にもはまらない。

それがスターであり、スターは職業ではなく生き方そのものだ。

<仕事は手段>

行きたいところにいくためには、体力とお金がいる。体力はあるから問題ないが、お金は資産家ではないから労働して確保しないといけない。

自分の特性をみた場合、雇われて働くことはまったくもって向いていないので、自営業で稼ぐしかない。

自営で働くにはそれなりに技術がいるのがネックだから、農業をするまでは、色々なアルバイトをしていた。

楽なバイト、キツイバイトどれもあったが、どちらも長く続けることはなかった。バイトで働くより「行きたい場所にいつでも行くこと」が大事だから、行ける場所に行けるだけのお金が貯まれば働く意味はなくなる。

非正規社員だといつクビになるかわからないから不安、アルバイトだとスキルが身につかないから将来が不安、正社員も賃金は伸びず長時間労働、休みはないから不満・不安。

どれももっともな理由だ。しかし僕は、上記の理由で不安になったことは一度もない。

人生の目的は仕事じゃない。

金があれば働かないし、なくなれば働く。ごくシンプルな原則に従っている。

こう言うと、「老後はどうするの?」「結婚は?」「子どもは?」「そんな生活続くわけない」と言われてきた。

社会保障あるし、世の中豊かになっている。いつ死ぬかわからないのに考えるだけ無駄。それより大事な人をみつけるほうがリスクヘッジになる。

結婚、子ども、生活?

働かなくても今食べていけてるでしょ。困ったら助けてもらえばいい。結婚も子どもも同じ。無職でも結婚できないなんて思い込みだし、子どもも地縁・血縁、友だち、知人、インターネット、各種制度を利用すれば育てていける。机上の空論ではなく周りにそういう人いる。

もちろん自分も不安になることはある。ただ自分の生き方に迷ったり目的に向かって進んでいないときに不安になるだけ。

人生の指針を教えてくれた人は、50歳になるまで引きこもってそれから金銭労働始めているから、みんな大丈夫で。

<どこに向かうのか?>

農業は誰にも雇用されず、一人になる時間がたっぷりあり、厳しい自然の中での労働だったから、地に足をつけて色々と向き合えることができた。

ただ、農業も他の職業と同じで、目的ではなく手段。生きることそのものが目的だ。

まだまだ何もわかっていない。世の中にあふれる情報のほとんど理解できない。ネットがあるから様々な考え方生き方へダイレクトに接することができる。

他の人生から学べることはあっても、自分の人生をつくっていくのは自分以外ない。

自分がこれからどこに向かうかわからない。重要なのは変化していくことだと思っている。頭を柔らかくするためにも、知らない土地に行き、不安定になることを意識的にやっていかないと。

あと、良いときも悪いときも真ん中にいないと。謙虚さを失わず一喜一憂しないことを意識すれば物事は大方うまくいく。

子どものときから続く探求はまだまだ道半ばだ。