百姓日記

百姓をやるために田舎で生活しています。

今の時代も悪くない

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「昔は良かった」というのが昨今はよく耳にするが今の時代もいいところはある。

昔はみんな結婚して子どもをつくって嫌なことがあっても離婚しないの普通だった。離婚した父子、母子家庭は偏見の目に晒されていたし、子どもを持たないと「奥さんの畑が悪いからできないんじゃないの」「子どもはまだか」と非人権的なこと言われていたと聞く。

就職して働くのが当たり前だったから働かない選択をしたら怠け者と罵られていた。男は正社員のメンバーシップ型で働くのが普通だったからアルバイトをして生計を立てていたら変な人扱いされていた。女は就職してもお茶くみをさせられ結婚と同時に「寿退社」して職業キャリアを捨てるのが一般的だった。

電車内で痰を吐く人がいたからツボをおいていた。喫煙率が高くてポイ捨てする人が多く全体的にマナーが総じて悪かった。

環境や公衆衛生のレベルが低く、水俣病、四日市ぜんそくなど公害が多発していた。上下水道などインフラが整っていなかったから病気にかかりやすく医療レベルも低かったので病気になる=死のリスクが高かった。

これらのことは現代では大きく改善されている。それにもかかわらず世の中が悪化しているようにみえるのは大量の情報が瞬時にみることができるからだろう。情報量が増えて人間の処理能力も高まっているならバランスはとれるのだろうが、あいにく脳の容量は文明開化のころから変わってない。

メディアも扇動的なニュースのほうが読み手が増えるので平均的な情報は相対的に埋没している。ポジティブなニュースとネガティブなニュースだったら後者のほうが記憶に残ることもあるだろう。

80歳以上の老人は「昔よりいまのほうが絶対にいい。自分たちは貧乏で飯もろくに食えなかったからね」と話す。そのあと「若い時は働いて当然」と付け加えられるけどね。彼らが昔は良かったというのは「昔のほうが人が優しかった」くらいかな。経済的・文化的に昔を推すことはない。

現代人が昔のことから学べるのはアニメ一休さんの「あわてない、あわてない、ひとやすみひとやすみ」かな。あれ聞くといいですよ。

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