百姓日記

百姓をやるために田舎で生活しています。

数年働いて休む 個人的な希望 

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4年ガッツリ働いたから1年休む

Workers

4年間ほぼ毎日農業にあけくれた。たまの休みも畑が気になって長期間休むことはなかった。大変なことばかりだったし嫌なことも多かったけど、誰かに使われることはなく厳しい自然が相手だったので続けることができた。

ただ、4年もずっと働くとキツイ。一度ゆっくり休んで頭のなかを空っぽにしてのんびりしたくなった。旅に行き、読書をして、おいしい食事をして、家でゴロゴロする。ごくありふれたことだけど、全力で走り続けてきたので休んでのんびりしたかった。

半年間労働をせずひたすら自分のやりたいことをやってきて、煮詰まってきたので、1ヶ月前ほおずきのバイトをした。1週間程度で収穫・出荷作業だったので楽だったし、雇用主も待遇良くしてくれたからいい気晴らしになった。自分で農業するのと違って作業員で短期間農作業するのはすごく楽だ。ちょっと環境変えたいなと思っている人がいたらおすすめする。

学校を卒業して定年まで働き続けるモデルは一部の大企業のメインストリームを除いて崩壊している。現代人は長寿で死ぬまで働き続けることになるので、ある時期まで休まないのは合理的ではない。インターネットの発達により社会の変化のスピードが速く、既存の技術がすぐに陳腐化する。働いてばかりだと学ぶ時間がなくなるので技術についていけなくなる。

長寿であること変化が速いことを踏まえると、2年働いて1年間休むのが合理的選択ではないだろうか。それか1年働いて3ヶ月休んでの繰り返しとか。労働する時間を短くして余暇にあてる。余暇では思いっきり遊ぶ時間と学ぶ時間をつくる。そうすればリフレッシュもできるし技術を学ぶことができる。

高級車を買って、豪邸に住むみたいな消費型のライフスタイルはダサいうえにおもしろくない。田舎に住んでいてもアマゾン開いてワンクリックすれば3日以内に何でも物が届く時代に、消費することで満足することはない。

自分の人生を自分の手でつくりあげているという「虚構の物語」「自由度」のほうが大事だ。世の中もそういう人たちを求めている。

僕は悠々自適な生活をしているわけではないけど、自らの人生を構築している「虚構の物語」は手にしている実感はある。自由度は自分で自由とかわからないし興味もない。他者が判断することだから。

足りないのは未知の他者に会うこと。基本的に出不精で自己完結するので意識しないと知らない人たちに会うことがない。最近は重い腰を上げて会うようにしている。

僕と会いたい人は行くので泊まらせてください。どこでも行きますよー。(いないか)

個人的な希望

 

朝TwitterをみたらTLに気になるツイートが。

今井さんはイラクで人質になったときに自己責任論を浴びせられた。当時僕は中学終わりか高校入学したときだった。彼が異常なバッシングに晒せれ「なんで誰もできないことをした人を叩くのか」と思ったのを覚えている。

同世代で気になっていたから「自己責任 いま明かすイラク拘束とニッポン」を買って読んだ。

自己責任 いま明かす「イラク拘束」と「ニッポン」

自己責任 いま明かす「イラク拘束」と「ニッポン」

 

すごい人なんだろうなと思っていたら、同じ人質になった高遠さんと郡山さんに、尾崎豊が好きなことを今井さんが言うと、2人とも好きじゃないみたいなことを言う場面があって、真面目で正義感が強いだけじゃなくて面白い人なんだなと思った。

現在、今井さんは不登校の子どもを教育支援するNPO法人の理事長をしており、ツイッターでみると日本各地を飛び回り活躍されている。

彼のツイートで日本は貧しくなり希望がないのいうのはそのとおりだ。パンとサーカス。格差が広がっても都市に行けば魅力あふれる食事が食べられ、何でも買える。田舎でも上下水道各種インフラは整備されているので生活には困らない。貧しくなっていても物質的には満ち足りている。

この国にはなんでもある、本当になんでもあります。ただ、希望だけがない。

村上龍の代表作の一つである00年に発表された「希望の国のエクソダス」 でポンちゃんが国会で大人たちに向かって言う名言。

希望の国のエクソダス (文春文庫)

希望の国のエクソダス (文春文庫)

 

18年前から日本は何も変わっていない。何が問題か明らかなのに手を付けず先送りする構造はずっと同じ。先送りするしわ寄せは若年層におしつけられる。

僕は31歳だけど、上の世代の大人たちが新しいシステムに適応できず無理やり古いシステムを維持して、子どもたちに今までとは違う生き方を提示できない姿をみてきた。

例えば子どもが「なぜ学校で勉強しなくちゃいけないのか」「なぜ働かないといけいないのか」と聞いてきたら自分の言葉で話せる大人はどれくらいいるだろうか。「そんなこと考えなくていい!、勉強しないと大人になって損をする。」「働かないと食べていけない」といった答えはポンちゃんたちに無視される。

根源的な問い対して答えることができるのは普段から自分で考え実践している人だけだろう。そのような人は人口の数%しかいない。

今井さんは数%の一人だ。日本の希望のなさの原因を「周りの人」「お金」「住む場所」と言い、それらに関連して行動して、希望をつくっていっているのは誰にでもできることじゃない。本当にすごい人だ。

僕自身希望は与えられるものではなく、自ら掴むものだと考えている。「何が好きか」「何をやっているときが気持ちいいか」「どう生きたいのか」と個人的な希望を考えて探すことをやっている。小さいときからこの3つがわかっている人は天才だからいいけど、凡人は考えて自分なりに少しずつ歩を進めていかないとみつからない。

日本は国家的衰退しているので国に依存したところでお先真っ暗。国家運営している連中みたら一目瞭然・・・。

国より市民、集団より個人とマスが力を失い個人の力が強くなっている。しかも人生は長い。

一人ひとりが情熱を向ける先があればだいたい何でもできる時代になった。今井さんのように10代の頃から活動して大学時代は何もせず大人になって教育のNPOとして活躍する行き方もある。いろんな生き方ができる。誰かの生き方は参考程度にしかならない。自分の人生は自分のもの。変わりはいない。

個人的な希望がすでにある人、まだない人、探している人、どうしていいかわからない人、何もしたくない人、様々な状況がある。ある人はどんどん前に進めばいい。それ以外の人は探し続けるしかない。

年齢?そんなのただの数字。一切関係ない。職業?満足のいく職に就いていても無職であっても一切関係ない。性別人種?性別人種で判断する奴はダメな奴だから無視しておこう。

31歳無職独身男の僕も、新たな個人的な希望を探している最中だ。

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