百姓日記

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ベネズエラ国民の未来と南米

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ベネズエラのインフレがとまらず通貨の単位を切り下げるデノミに踏み切ったそうだ。

www.cnn.co.jp

チャベス前大統領のときは石油経済で豊富な外貨を貯蓄し、貧困層に再分配して、経済はそこそこ安定していた。チャベスが心筋梗塞で死去し、後継者のマドゥロが大統領になってから一気に経済が悪化し、ベネズエラはカオスとなっている。(チャベスの死因は心筋梗塞とされているが裏で陰謀があったことは容易に想像できる。南米は昔からそれが当たり前だったから。)

ベネズエラに限らず、南米は経済が安定している国は少ない。アルゼンチンは98年のデフォルト以降物価上昇が止まらず慢性的なインフレになっているし、ブラジルも政治的腐敗により汚職が蔓延しインフレが続き数年単位で混乱している。最近南米で政治的・経済的に安定しているのはコロンビア、チリ、ウルグアイ、パラグアイの4カ国くらいだろうか。

ベネズエラが今後どうなるかわからないが、10年後はそこそこの経済に戻っていると考えている。北にある世界NO1の経済力と政治力を持つあの国との関係が「良好」になれば一気に安定化してくるので、マドゥロの先の先の大統領が親米になればインフレは収まるだろう。

ベネズエラは国民が国から脱出しており国境を接するコロンビアには大量の「経済難民」が流入しているそうだが、いずれ国に戻る人が多い気がする。そのままアメリカに移住する国民も相当数いるだろうが、南米の人たちは家族や友人を大事にするので戻る人もかなりいるだろう。

ベネズエラに限らず南米の人たちは社会が不安定なのが当たり前だから、その瞬間瞬間の人生を楽しむ。ブラジル人だと身内や友人・知人で殺されてる人がいるのは多いし、コロンビアも最近までゲリラと戦って治安が悪かったから自分の命がいつ終わっても不思議じゃない環境にいたこともあり、めっちゃ遊んで明るい。

ラテン気質は生まれ持ったものより後天的な環境で育まれたものではないかな。命の危険が当たり前のようにあると、老後なんか絶対に考えない。今この瞬間を家族や友人と生きて楽しむことのほうが大事になるのは理解できる。先が不透明だから自殺するなんてまずない。

日常で命の危険があり、経済もガタガタな社会と日常が安心して暮らすことができ裕福な社会どちらがいいかと聞かれたら全員後者を選ぶだろう。

だが、家族、友人との親密な交流、愛といった原始時代からあった普遍的な価値はどちらに満ち溢れているのだろうか。貧しいより豊かなほうがいいが、生きている実感を得られるのはどちらだろう。

経済的に豊かな社会がカオスの社会から学ぶことは、無形のヒューマニズムではないだろうか。マッシュアップすれば生きやすくなる人が増える。

carcacha