百姓日記

百姓をやるために田舎で生活しています。

過激なビーガンたち

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肉に関係する動物性タンパク質を一切食べない完全菜食主義者もいればある程度許容するビーガンもいるそうだ。自分が知るビーガンたちは動物を食べない代わりに大豆を加工して「もどき食品」を食べている人が多い。

MODOKI菜食レシピ-肉・魚・卵・乳製品なしで作る「もどき」料理-

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そういう人たちは、自分たちは肉を食べないけど他の人が肉を食べるのは構わないというスタンスだからちゃんとした議論ができるので問題ない。

やばいのは、完全菜食主義者で他者が肉を食べることを激しく批判する愚か者たちだ。フランスでは過激なビーガンが精肉店を襲撃して問題になっていたが、日本でも同じような連中はいる。

www.afpbb.com

完全菜食主義者を志向して世の中に広めるのは構わない。家畜の一部は不衛生な環境で育てられ早く太らせるために抗生物質を投与されており、アニマルライツ(動物の権利)、環境、人体への影響を考えると改善されるべきだ。

しかし、動物を殺して食べることを一切容認せず、精肉店や食肉処理場に侵入して破壊するようなことはおかしい。他者に迷惑をかけているからではなく、自分たちの考えを疑わず「狙いやすいところ」を目標にするようなやり方が非道だからだ。よほど愚か者でない限り精肉店を攻撃しても世の中が変わらないことはわかる。一切肉を殺させず食べない考えを広めるなら政府機関を攻撃すれればいいのに零細精肉店を攻撃するのは本当に人間として最低のやり方だ。

フランスに限らず先進各国でビーガンが広まっているのは都市化が進んだからだろう。都市で生まれ育ったら山に入らないし動物の死骸なんかみないし、屠殺して食べたりしないし…とリアルな現実をみることはない。メディアから与えられたなんちゃって情報で「動物はこんなに苦しんでいる!肉を食べるのは悪だ!」と思い込むのだろう。

なんちゃって情報しか知らないから、急進的なビーガンたちはエセ科学にはまる。背中に金の棒をあてればガンが治る、なんとか水を飲めば健康になる、予防接種はしない、西洋医学を否定し鍼治療だけをする、農薬と化学肥料でつくられた野菜は食べられないと自分が経験しただけでこれだけある。まともなビーガンには申し訳ないが、ビーガンとエセ科学はセットというのが認識。穏健でバランスがとれたビーガンの人たちは活動したほうがいい。じゃないとビーガンが「過激なカルト宗教」だという認識は変わらない。

自分の周りには狩猟したりもらった肉を解体する人がいるので、過激なビーガンたちに出会ったら断固として戦う。彼らは議論できる言葉と知識を持ち合わせておらず、絶えず自分の考えを疑うことをしないから話し合って少しでも分かり合おうというのは無理だ。

柄谷行人は、理念とは絶えず疑いをもって現状をみつめることのできる何かだと言っている。他者性が皆無の過激なビーガンたちには理解できないだろうな。

 

倫理21 (平凡社ライブラリー 471)

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