百姓日記

百姓をやるために田舎で生活しています。

何をしていいかわからないから労働

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定年退職して新生活を迎えている中高年たちは何をしているだろう。働かずに自分のやりたいことややるべきことがある人はどれくらいいるだろう。

時間と金があるのに再就職して働く中高年は結構いるそう。給与は半分になっても働くんだから不思議でならない。まったく別の職種で働くのも同じだ。40年働いて資産を蓄え、時間と金の自由を手に入れたのにどうしてまだ働こうとするのか。

昔オーストラリア人といっしょに国内旅をしていたときに、悠々自適の70歳のおばあちゃんが働いているのをみて「どうして彼女はあの年でまた働くのか?」と聞かれたことがある。オーストラリア人いわく、金がないならまだしも資産があるのに働く意味が理解できないとのことだった。

日本人が勤勉でよく働くというのは戦後高度経済成長時代に形成されただけだ。江戸時代は3時間働けばいいほうで、明治になり富国強兵がはじまってから少しずつ長時間一生懸命働くようになった。日本人のDNAに勤労が刷り込まれているというのは真っ赤な嘘だから退職しても働く理由にはならない。

結局のところ、暇で何をしていいかわからないから働くのではないだろうか。賃金安くてもどんな職業とか関係なく、働いていれば世の中のマジョリティは評価されて、共同体の一員になれて安心する。自分が何をしたいか考えなくてもいいし生活リズムもできる。

労働せずに自分の内側を掘り下げたり、新しいことをやるほうが大変だしめんどくさい。働くほうが簡単だ。

僕も農業を通して労働してるけど一般的な農業者より働いてないし暇な状態を意識してつくっている。ボーッとして空を眺めたり季節の移ろいをみたり気温の変化を感じたり今度はアレをやってみようだったり動物と触れ合ったりソファーでゴロゴロしたりと、非生産的なことをするのがたまらなく好き。ただ働くことしか考えていない人たちには理解できないだろう。

AIが既存の仕事のほとんどを消滅させるからどうしましょうっていう議論がある。どうしましょうって労働しなくていいんだからめっちゃくちゃラッキーだし、何もせずゴロゴロしてればいいだけのことだ。お金はUBIで賄えばいい。あたふたする意味がわからない。人類は10万年も続いてきたわけだからAIくらいでビビってどうする。

ということで、今日は寒いんで家でゴロゴロして美しい桜でもみにいきます。

Hotel Sofitel, Dubaï, Émirats Arabes Unis