百姓日記

百姓をやるために田舎で生活しています。

労働と世界

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極端ですな。冬の間はクマのように家に籠もり、春の訪れとともに動き出す。現代人の生活スタイルとかけ離れている。

もともと朝型人間なので早起きすることは得意で、早寝早起きするだけで気分がいい。たまに夜遅くまで飲んだときの翌日は1日が潰れる。もったいないなと思いつつ、最後にはまあいっかとなるのでまあそれでいいのだろう。

いきなりきつい労働をすると体が悲鳴を上げる。最初は全然体が動かない。無理やり動かして何とかできている。2週間するとだいたい慣れてくる。毎日労働してもサボりかたがわかってくるし、体が農作業のやり方を思い出してくる。体は嘘をつかない。反復して行ったことを忘れない。子どものときに球技を経験したことがある人はわかると思う。ずっとボールを蹴っていなくても蹴り方は忘れない。技術は錆びない。

冬の間は世界が閉ざされた感覚になっていた。自分の周りは静かに暖かくなるのをただまっているようだった。暖かくなって少しずつ世界は広がっていっている。草はぐんぐん伸びて切らなくちゃいけないし、畑は待ってくれない。

自分の住む小さな世界では争いごとがあって重要問題になっている。この問題を解決しなくちゃ世界は終わってしまうかのような議論が続いている。問題だと思うがこの問題がどうであれ世界は続くし人生は続く。「今やらないと取り返しがつかない」なんてことはなくて、いつでもどのタイミングでもやり直せるしチャンスはある。

大きな世界でも日々世界中のニュースが流され翻弄する。重大ニュースはだいたいわるいことだ。よいことはほとんど報道されない。”桜が開花しました”っていうのはよいニュースじゃなくてどうでもいいこと。「乳幼児死亡率が昨年より1%下がりました」とかそういうニュースが自分のなかではいいことだが、表立って報道されることはない。

畑で必要なものがあればアマゾンで頼めば翌日には届くし、どんなど田舎いても車を使えばスーパーで食料買えるし、僕のようなしょぼい百姓でも海外旅に行きたいと思ったら翌日にはハワイに行ける。LCC使えば往復5万以内で格安でいける。これらは明らかにいいことだし、昔の王様より僕ら庶民はいい生活をしている。

労働しようがしてまいが自分の世界は変わらない。周りの世界が良くなっているから恩恵を受けているだけだ。こういう生き方をできる世界にしてくれているみんなに感謝。