百姓日記

百姓をやるために田舎で生活しています。

佐伯市内は全国チェーン店の景観が佐伯市の景観

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Golbat in Saiki, Oita 11 (Nokayama park)

大分県佐伯市は広い。とにかく広い。平成の大合併で、宇目町、蒲江町、弥生町など全部覚えてないがかなりの数の市町村が合併してできた。

「旧佐伯市」の中心部は疲弊している。商店街はどの地方にも共通するように人がいない。シャッター街。「何もない」から若者は「コスモタウン」という複合施設に行く。

マクドナルド、1000円カット、スーパー、ココイチ、スシロー、ベスト電器、明屋書店、リサイクルショップ、ヤマダ電機、服屋、ホームワイド、コスモス、パチンコとどこにでもあるありふれた全国チェーン店が軒を並べている。

たまに行くが、無味乾燥として長く時間を過ごすところではないといつも思う。消費させるだけの場所で10年、20年と続くような場所ではない。

地方はビジョンがない。とにかく補助金。政治家や役人が中央から予算を引っ張ってきて、よくわからないところに税金を投入する。補助金を受給する人たちは貰ったことは恥ずかしがらない。逆に、「俺はこんだけの補助金をもらっているんだぜ!」と自慢する。補助金をもらってない人も何かしようとする人に対して「〜の補助金が余っているみたいだから貰えば?」と当たり前のように言う。

生活保護受給者に対しては「朝からパチンコ行って・・・」とか言うのに、補助金をもらうことにためらいはない。名前が違うだけで税金です。

コスモタウンはどういう経緯で誘致したのか知らないが、補助金をバラまいて何らかのインセンティブをつけたのだろう。地方はだいたいそうだ。

10年後この町はどうなっているだろう。明るい未来は描けない。

合併して佐伯市になった蒲江町は人がいない。とにかくいない。ただリアス式海岸の景色は素晴らしい。これ以上発展することはないだろうが、余計なことをせず何もない景観を維持してほしい。山をぶちぬいて道路をつくる計画が実行されようとしているが、人が誰もいないし道路も整備されているのにつくる合理的な理由はない。

そうだった、合理的かどうかは考えてはいけないし未来にことも考えてはいけないんだった。今の人たちだけに金が回ればそれでいい。景観も子孫もどうでもいいんだった。

鬼灯の生産が盛んな宇目町はどうだろう。

www.guvivva.com

詳しくは知らないがとなりのトトロのモデルとなった場所は地域住民たちが余計な開発をせず景観を維持している。

www.guvivva.com

鬼灯の収穫に行ったところも昔ながらの里山を維持していた。ただ年寄りしかいないのでいずれ終わってしまうと言っていたけど。

田舎は何もないのがいい。都市のようになんでもつくって便利になる必要はない。高度成長で景観をぶち壊してインフラを整えてしまった。これからは何もつくらず何もない状態を維持していくのが肝要じゃないかな。

チェーン店は100年続かないけど、田畑や森林は1000年以上壊れず続いてきた。