補助金はシャブ
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シャブ漬けの地方
なんたら街づくり、なんたらフェスティバル、なんたら祭典、なんたらイノベーション、なんたら創生・・・地方でやっているこれらの催しにはほぼ100%補助金が絡んでいると思ってもらっていい。先日行った講演会も文化庁やらがパンフレットに載っていたのでこれも補助金。
補助金ってすごいのが実質タダなこと。税金ですからね。名前が変わっているだけ。生活保護と何も変わらない。日本社会は名前を変えて物事の本質を隠蔽するのがうまい。
地方自治体の首長は「私はこれだけお金を国から引っ張ってきました!今回の総事業費は90&が国庫負担、◯◯市の負担は10%しかありません。だから財政は安心です!!」と言います。国から税金を引っ張ってくることが仕事で、自分たちの財政負担がなければ国庫がどうなろうがどうでもいいわけですね。
行政に携わる方々が全て悪いわけではありません。地方に住む一般の人達も補助金をもらって事業をするのは当たり前だと思っている。何かしようとすると「〜の補助金が余っているからもらえば?」と平気で言う。問題だとか1ミリ足りとも思っていない。
昨今流行り?の地方移住も同じ。移住者には家の改修、引っ越し費用、事業費に至るまで様々な補助金が用意されている。利用しない人はごくごく限られた人なのでみな使います。地方創生の名の下、活躍されて目立つ方がいますが、彼らのほとんどは補助金で食っています。「地方民は成功者の足を引っ張る」という記事がありました。
これ違うなと思いましたね。成功者は補助金を引っ張るのがうまいだけで事業で成功しているわけではない。事業なんかどうでもいいわけですよ。箱を変えてあの手この手で名前の違う補助金をもらうだけ。だから挑戦者でも成功者でもなくて、生活保護受給者と同じです。税金で食っているわけだから。ツイッターでも同じ意見がありました。
なんか田舎では「成功者への妬み」がひどい」っていうんだけど、ぼくの印象は逆なんですよね。「成功者」って言われる人、だいたいは補助金や助成金をもらいにいってるだけって感じで、数年経つとまた別のことやってる。特に実際は新しいこともやってない。
— 森哲平 (@moriteppei) 2018年10月25日
成功者と言われる方々が何で食っているか自分も知っています。そのことについて誰も言いませんし僕も言いません。本人や取り巻きに言ったとしても理解されないし、そういう時間は無駄。自分のやるべきことをやったほうが合理的。
残念なのは外からきた「移住者」も補助金システムにどっぷり浸かっている人が大半。地方の構造的問題だが、地方だけの問題じゃないわけです。補助金に依存せず自立・自律的にやっている成功者はごくごく一部。自立した成功者たちは儲かっていない。儲かりたいけど既存のシステムに乗るのを嫌うし、「補助金成功者」がメディアにでるよう促してもでない。出ることにメリットがないことがわかっているわけです。
何度も言いますが補助金とは税金です。名前が違うだけで納税者の金を使っているだけのこと。人の金でやっているわけだから一時的に成功しているようにみえても長く成功するわけがない。バブル崩壊後30年が答え。道路をつくり橋をつくりダムをつくっても人は増えない、農業の法人化をしても耕作放棄地は増える、移住定住を促しても人は増えない。補助金に依存した政策はことごとく失敗しているわけです。今回の地方創生も失敗するのはわかっている。名前が違うだけで本質はバラマキだから。
じゃあどうするのか?補助金はシャブです。強烈なシャブ。一度ハマったら抜け出すのは簡単じゃない。補助金漬けの方々はもう抜け出せないでしょう。大本の金がなくならない限り。僕らのように依存していない地方民でやっていくしかない。何をするのかは人それぞれだが、自分の身の丈にあった生活をすることかなと。大きなことをするとか事業をおこすとかじゃない。自分を知って自分のできることをまずは実践する。農業ならまずは草刈りをする。家庭菜園でいいからやってみるとか。身も蓋もないがそういう積み重ねが遠いようにみえて最短で「地方創生」することです。
そういう地方創生を実践している人はとても少ないが、どこでもいるはず。僕の知っている範囲だと大分県にいるし和歌山県、千葉県にもいる。真似できるような実力はなくても少しでも参考にして自分の器に入れることはできる。
最後に、地方移住を考えている人は、補助金を利用して移住した人ではなく自分で勝手に地方に来て住んでいる人の話を聞いたほうがいい。補助金は自分の金じゃないからいいと考えているかもしれない。ただ、もらうことにより、何年間は定住しなくてはいけない。もし転居するなら全額返還やあなたは補助金もらっているんだから〜をして当たり前と理不尽ことにぶち当たる。事業をしたら意味不明な政治に巻き込まれ精神を病むこともある。みんなが当たり前のようにもらっているから自分の言っていることは極論と思うかもしれない。みんながやっていることにワクワクしますかね。特に地方創生をしたい優秀な人は補助金システムに浸かって創生しても未来は感じるのかな。
補助金は必要なところに補助として分配されればいい。補助金は補助であってメインではない。