結婚しないと日本が終わる、最近知り合ったおじいちゃんに言われた。笑い話なわけだけど本人にとってはいたって真面目な話。
ことの経緯は「君はこのまま結婚しないのか？」と言われてから。「お、きたきた！これは香ばしい話題になる」と思いましたね。
僕が「さあ、どうですかね、別にどっちでもいいですね」と答えると
「一生そうやってフリーターみたいな生き方をして将来が大丈夫と思っているのか？」と返答してきたので、
「就職していいことありますか？いま就職しても月１０万ちょっとしかもらえませんよ。毎日朝から晩まで休みもなく働いて好きでもないのに１０万のために就職するのはバカですよ」と思ったことを正直に言った。
前はこういう話題を老人たちに言われると「そうですね」とイエスでもノーもない答えをして適当にはぐらかしていた。今は、話が長くなってもガンガン言うようにしている。言ってもわからないけど、言われっぱないしだとアイツらは調子にのって他の人にも同じことを言うから。言われて嫌なことを自分だけで収めたい。
就職のことを言うとおじいちゃんは少し黙った。そのおじいちゃんは普通のおじいちゃんと違って普段から若い人と接するから話が多少はできる。
おじいちゃん：「一人でずっと生きていくならいいかもしれないが、親は心配しているよ。あの子の将来はどうなるのか、孫はみれるのか。」
僕：「親のために生きているわけじゃないんで。親は親の人生があるし、親と僕の人生を同じにするのはおかしいですよ。別人格だし」
おじいちゃん：「それはわかっているけどね、親はいつまでたっても心配するもんなんだ。あと、俺の親戚にずっと結婚しないでアパートで一人暮らしをしていた人がいる。その人が最近死んだ。孤独死。」
僕：「結婚しないと孤独死するということですか？」
おじいちゃん：「そう」
僕：「結婚しなくても友だちとかいれば大丈夫ですよ。昔と違って。昔は結婚するのが当たり前だったから結婚してない奴は頭おかしいと思われていたんでしょうけど、今は結婚しないのが当たり前なんで、してもしなくても交友関係は広がってますよ。あと人間いつかみんな死ぬし、孤独死するのはいけないことなんですかね。誰しも人生に対して責任を負って生きているわけでいろいろな悩みや言えないこともある。孤独死をしたところだけをフォーカスしても無意味じゃないですか。結婚しなかった＝孤独死したの因果関係もよくわかりませんね」
おじいちゃん：「俺の周りの若い奴も君と同じ考えが多い・・・・４０歳をすぎて都会からやってきた◯◯君も、僕は結婚するつもりはないですねと言っていた。◯◯君は都会にいると親や兄弟がうるさいからこっちに来たんだけどね。」
僕：「それは正解ですね。昔と違ってすぐに移動できるから嫌な場所や人と一緒にいる必要はないですから」
おじいちゃん：「一人でいると楽で自由だろう。そういう考えが増えたら日本はどうなる？結婚しないと日本が終わるだろ？」
だいたいこんな感じで不毛で混じり合うことがない会話が続いた。言いたいこと言ったからストレスはなかったし、おじいちゃんもとりあえずは話を聞いてくれたのでおもしろかった。
最後の「結婚しないと日本が終わる」には、
「日本と僕の人生は同じじゃないですよ。日本がそんなことで終わるなら終わって構いませんね。」と答えておきました。
国と個人を同一視するのはおじいちゃん世代の傾向なんですかね。よくわかりません。本当に僕のようなやつが結婚しないだけで日本が終わるならすごいですよ。奇跡、ミラクル。あと、そこまで僕らのような結婚しないでフラフラしている連中に結婚してほしいなら、結婚できるような金と環境を整えたほうがいいんじゃないですかね。じゃないと結婚する人は増えませんよとも言った。
僕の場合、結婚できるような環境（収入の増加、労働環境の改善、子供へのベネフィット）が整ったとしても結婚しないけど。したければするし、したくなければしない。ただそれだけ。今のところ結婚しなくても楽しい人生が過ごせているし不具合もない。逆に結婚したほうが面倒なことばっかりになる。
子どもは欲しいけど結婚してなくても育てることはできるし、子どもがいるパートナーの子どもを育てれればいいし養子縁組もある。あと山奥ニートも言っていたけど、金がなくても集落に住むニートたちが子育てをするような感じでも全然いい。血縁関係にこだわるのダサい。血縁関係の家族だけが家族じゃない。
「結婚しないと日本が終わる！」と言われたときは、ネタになるんで積極的に反論していこう。田舎にいると結婚ネタに尽きないよ！
