百姓日記

百姓をやるために田舎で生活しています。

新規就農は新品より中古でやろう

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マルチ、苗、ハウス資材などあらゆる農業資材が高騰している。国は大規模化、6次化を推進しており、既存の農家も乗っかり多額の補助金を受取り様々な援助を受けている。彼れらにとっても資材の高騰は影響しているものの、メーカ直で商売でき大量に仕入れ価格を下げて購入することができているので零細農家に比べて影響は小さい。

新規就農者は厳しい時代がやってきている。というか大規模化を狙ってやるのは1000人いて1人くらいしか成功しないのでいきなり首を突っ込むのはおすすめしない。全くの素人で農地などのアテがない状態でやろうとすると、年間150万円もらえる青年給付金をもらって2年間研修してその間に技術を身につけ就農先を探すのが一般的なルートになっている。その際補助金をもらい1000万円のハウスをはくり土耕、潅水、温度管理、巻き上げの自動化をして建てたとしてたも全額支給されるわけではない。10年くらいのスパンで借金を返していくことになる。

農業の平均年齢は70歳を超えており農業者は急速に減っているため新規就農をすることは簡単なことだが、はじめから多額の借金を背負ってやるのは覚悟がいる。途中で辞めようと思っても簡単にやめられなくなるし、価格の低迷が続き売れなくなったときも困るし、年中働いて稼いでいくことになるし…と正直メリットよりデメリットのほうが多い。

それより自分の身の丈にあったやりかたのほうが長く続けられる。高齢者は次々と農業をやめて後継者はいないから資材は余っている。新品だとパイプハウス1棟100万円くらいするが中古だと1万円で買える。(年数にもよるが)中古だから足りない部品はあるとはいえ、10万円あれば間違いなく揃う。あとはビニールが5万円くらいであるから15万円くらいあればハウスが建つ。トラクター、管理機といった機械もうまくいけばもらえるし、すぐにもらえなくても1年くらいやってれば安く買える。

肝心の農地も耕作放棄地だらけで農地の価値はゼロに等しいので苦労せず手に入れられる。農地は一番トラブルになりやすいので細心の注意が必要。トラブったとしても農業続けられればいいくらいの気持ちでいたほうがいい。20年もせずに「江戸時代」はなくなるから。

あと中古のメリットは何かあったときにすぐに辞められること。21世紀2019年になっても非農家が農業をやるのは農業以外のことでのリスクがめっちゃ高い。「俺は絶対に農業で成功してやる!!!」と強いモチベーションがあったとしても、突如として嵐は襲ってきて巻き込まれ運が悪ければ自分の意志は関係なく離農させられる。僕は嵐が襲ってきてもなんとか乗り切っているからラッキーなだけで次また来たらどうなるかわからない。「まあ嵐が襲ってきてもなんとかなるわー。ダメになったら次いこー」くらいの気持ちでいるようにしている。(もともと労働嫌いなこともある)

新規就農者が増えても既存の農家の減少のほうが著しいので、新しくやろうと思っている人は「今ある物」を利用しましょう。物は飽和状態だから新しい物は最低限で十分だ。

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