百姓日記

百姓をやるために田舎で生活しています。

赤字でもいいからバスを走らせる

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今日の日経で、ーやさしい経済学ー「交通まちづくりと地域再生」というコラムがあって共感した。

記事では、中心市街地が衰退して大型商業施設がにぎわっていていることにより車が必須になり道路や下水道などインフラ建設と維持管理の範囲が広がり地方財政の負担になっている。都市の無秩序な郊外化のことを「スプロール現象」というそう。中心市街地を再び活性化するために西欧諸国の例をあげている。どうやって解決したかというと交通政策の転換。交通の流れを変えることで人のライフスタイルが変わり街も変わる可能性があるとのこと。そのために交通政策と一体となった「交通まちづくり」を提唱している。

地方に住んで車がないと不便で生活にならない。公共交通機関に依存しようにも1時間に1本、地方でもド田舎に行くと週に3本しか走らないとかザラだ。アマゾンがあって便利になったとは注文して1時間以内に来るとかまずないんで車なしの生活はありえない。車の維持費は高いし乗れればなんでもいいので所有したくないけど今のところどうしようもない。

車を持つと市街地で飲んでも帰りは運転できないから代行運転を頼む。ちょっと走っただけで3000円する。そうなると飲みに行こうとはならない。実際飲みに行くとなると都会まで交通費かけて「泊まりで遠征に行く」というのが定番になっている。飲み以外でも中心市街地に行って買い物する店も少ないうえ、人が集まる場所は特定の人しか集まらないので部外者は行きにくい。

現状を変えるにはコラムの筆者が指摘するとおり人の流れを変化させるのが最適。具体的には公共交通機関を積極的に増やすこと。バスを朝5時から24時まで時間15分間隔で走らせ電車も同じように増やす。シェア自転車を置くのもいい。地方の公共交通機関は慢性的な赤字になっているところがほとんどだから縮小もしくは廃止になっているが間違っていると思う。赤字でもいいから税金を注ぎ込んで運行して人の流れを変えることが長期的にみて中心市街地の活性化につながる。

もしバスや電車が日々定期的に運行されれば車を持つ人は減っていく。遠出したかったらレンタルかシェアすればいい。個人のコストも減り違うことにお金が使える。また毎日公共交通機関を利用することで車内で顔見知りができて知り合いも増え居場所つくりにもなる。

個人的には郊外の大型商業施設で買い物して遊ぶことは全然楽しくない。それより昔と今が混在して歴史や文化を感じることができる場所で遊ぶほうがおもしろい。地方にはそういう場所はほとんどなくて都市、とくに東京にはある。東京と同じライフスタイルを求めてきた地方は没個性になり、見本であった東京に歴史と文化が残っているのは残念すぎる。

地方には車が絶対に必要という固定概念を壊すことで地方にポジティブな変化がおきるのではないかな。歴史と文化は目に見えないだけであるわけだし。

日経新聞のコラム、交通まちづくりと地域再生は今日が連載の初めなので興味ある人は読んでみてください。

久しぶりに日経読んでよかった。

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