百姓日記

百姓をやるために田舎で生活しています。

高齢化率80%の集落

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地方はどこに行っても高齢化でお年寄りしかいない。商店街で歩いているのは杖をついたおじいちゃん、おばあちゃん。子どもが歩く姿はほとんどみかけない。このままいけばゴーストタウンが続発することは間違いない。

自分の住む限界集落の高齢化率を計算すると80%に達していた。80歳の高齢者が一番多いから当然だが数字がでると驚く。「ここで生活していて大丈夫なんだろうか」と一瞬思った。10年内に80%の人たちは90歳になるから生き残る人はほとんどいない。生きていても介護になっている可能性は高いし今のように自分のことを自分でできる人は限りなくゼロだ。

誇張しているわけではなく10年以内に空き家だらけの集落になることは確定している。日本最先端どころか世界最先端、いや人類史に残る歴史的瞬間だ。僕だけじゃなく消滅することがわかっている集落に住む人は全員貴重な財産を人類に提供することになる。誰も経験したことがないからなってみないとわからないことだらけ。

現状ですでに3年後の集落維持の見通しは立たたなくなっている。現在進行形で。会合で田畑維持のための3年後のことのことまで結論をださいといけないとなったとき、全会一致で無理ということになった。理由は簡単で「みな年寄りで3年後のことまで考えてやることはできない」ということだった。こちらとしても否定しようがない。逆の立場だったら同じことを言っている。

10年どころからこの3年間で基盤を固める必要がでてきた。チャンスですな。口々に「自分の家は空き家になる」と言う。子どもたちは早々に独立して都会に家を建て田舎生活とは無縁なので帰ってくることはまずない。お盆と正月も帰省する人いないし、いても数時間で帰ってしまう。自分が住むところ以外はすべて空き家になる。空き家になって所有者の子ども・もしくは親戚がどう判断するのはわからないのが問題だが、最低でも半分の空き家は確保できると踏んでいる。解体しようにも数百万円必要だから、管理してくれる人に管理してもらったほうが楽。放置して動物の住処になって荒れるのだけは断固避けんといかん。

これがリアルな高齢化率80%の田舎です。残された時間はわずかかもしれないがやり方次第でチャンスはあるし生きるのは楽なんでいいですよ。

Bannack State Park